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世の中にはたくさんの大小様々なレコードレーベルがあり、そこから発信された、数えきれないほどの作品があります。 パソコンなどデジタル機器の進歩で、録音からミキシング、ジャケット・デザインまで、低予算による制作環境が構築され、従来からは比べ物にならないほど容易にCDアルバムを作ることが出来るようになりました。 以前とは一線を画する制作環境から生まれてくる作品は果たして、どのような物なのか・・？ 貴重な「時間とコスト」を節約することが出来た結果、その成果がどれだけ作品の内容に反映されているのでしょうか？たくさんのCDを所有する熱心な音楽ファンの多くが、新譜ではなく一昔前のディスクを繰り返し聴いていたり、CD化されたLP時代の名盤を愛聴している事実をどう捉えたらよいのでしょうか。 この状況を打破することは並大抵のことではないと思いますが、「自分達の出来ることからやって、実際にCDを作ってみよう・・」、というのがCMS発足の素朴なる原動力であります。よく知られた曲を選曲して収録する、一曲の演奏時間は長過ぎず適度に（せいぜい5〜6分）、録音とミキシングは予算的にも手軽なパソコンで、等々・・・、一部の大予算を使えるプロジェクトを除いて、レコードレーベルの大小に関わらず、この半ば常識となっている慣習を考え直すところから制作ははじめられました。 CMSとはContemporary Music Siteの略です。商業主義に阻まれて記録に残りにくい今の音、同時代の音楽、現代の状況の中だからこそ発生した瑞々しい「音」を媒体に焼き付けたい・・。このサイト（Site＝居場所）が、そのような役割を担うことができればと思っています。 CMSでは制作の最終段階のマスタリングからプレスを除く行程をすべて自分達の手でで行い、より良い作品を作り上げる為の手間を惜しみなくかけています。またマスタリングは経験豊かな外部技術者による最新のDSDによる作業を、プレスも国内一流工場に依頼しております。 利益最大優先ではない、弱小レーベルだからできる制作環境から、どれだけのものを造ることができるのか・・、この課題を継続して追求して行きたいと考えています。 CMS代表 細川 正彦 |